なんとなく感想文が書きたくなったので。SSの続きはちょっと間を置こうかなーと思ってたり思わなかったり(どないや)。正直どう思われてるのか掴めてない(アクセス数は以前より増えましたが)ので、Youさっさと載せてっちゃえyo! と仰るならWEB拍手をぽちっと押していただけると判断の目安になるのでありがたいです。数あったらさくさくアップします。もう最後まで書けてるので途中で止めたりしませんが、毎回SSというのもバランス悪いかなーとそういう迷い。
ボーグマンの1クール目はスタッフもキャストも試行錯誤が続き、安定したのは13話。特にリョウは夏目想太郎を引きずったせいで子供っぽい二枚目半な顔がチラホラしていたのですが、13話以降は早い時期から「自分よりも周囲への気遣いを優先する好青年」として描写していた岸間氏のキャラメイクが基本になった印象を受けます。
ですが、方向性が定まってなかったからこその面白さというのも1クール目にはあるんですよ。会川氏にとっては不本意な内容だったようですが、11話の体は子供! 頭脳は50歳!(CV高山みなみ)なシロウ君エピが持つ異質な空気は、あの時期のボーグマンでなければできなかった魅力がありましたし(作画はアレですけど)。
ただ、戦闘シーンの魅力のなさだけはクライマックス直前までどうにもなりませんでしたなあ。これがボーグマンが面白くないと云われ続ける最大の理由だと私的に思っていたりします。
どの話も「戦闘に至るまで」のエピソードの積み重ねはいいんですよ。ところが戦闘に入ると、バルテクターを使った肉弾戦、スーパーサンダーをはじめとするメカによる攻撃、これらを上手く組み合わせて妖魔と駆け引きバトルを演じて欲しいのに、そういった描写はほどんどなくソニックウェポンの火力による
せめてソニックウェポンの性能の違いぐらい描写して欲しかったんですが、アレどうもデザインが違うだけで攻撃力は一律というか、スタッフのひとそこまで考えてなかったと思うよ真顔で何てこと云うの千代ちゃん(画像略)だったのではという疑惑。
愚痴で脱線してしまいましたが、7話も雑な面が目に付くとはいえ、作品を削り出し形にしていく「過程」にあった1エピソードとして見ると、小粒ながらも魅力のある内容だと思います。池田作監の艶のある作画と、吉田+日下氏による細やかな演出がいいんですよー。
・7話はTVシリーズ唯一のトオル中心のエピソード。トオルは企画段階では気弱でボーっとした「足手まとい」という設定。1話でも乱堂にいじめられていたりしましたが、このエピで「実はクールでしたたか」な少年というキャラメイクを施されました。これに関しては園田氏グッジョブです。まあトオルに限らず、子供たちのキャラの肉付けはいいんですよ。ほとんど子供たちだけでストーリーが進行した11話も良エピソードですし。
・トオルが遊んでいたバイクのラジコンを乱堂に獲られた場に出くわしたアニスとリョウ。その対処で云い合いするリョウとアニスが可愛い。
・リョウの「ナメられないようにケンカぐらいしてみろよ!」をトオルは右から左へ受け流します。乱堂の気性を見抜いていたというか、リョウたちが思ってるほど嫌な関係だった訳ではないのかも。
・自分の主張を曲げないリョウを単細胞男! と突き飛ばすアニス。この場面で勘違いしている方も多いかも知れませんが、アニスがリョウやチャックに手を上げたのは本編ではここぐらいで、「暴力ヒロイン」とは程遠いキャラだったんですよ。園田氏はそういう方向で行きたかったのは後のドラマCDで明らかになってますが、あくまで園田氏個人の解釈と思っておくのが吉。
しかし鳩尾に決まりすぎている。
・送迎バスの中でトランプに興じるモーリーとシンジを冷めた目で見やるトオル。個人主義だったトオルですが、後半になると周囲を気遣うようになるんですよね。
・シンジはモーリーとのトランプでイカサマしようとしますが、初期ではそういった「悪ガキ」な路線も考えられていたんでしょうか。
・バスが通りかかったニューアサクサの“異変”に魅かれてしまったトオルは下車。そこでへんなおじさんと遭遇し、連れ込まれた骨董品屋でチープトイに囲まれ楽しいひととき。今だとおじさんに話しかけられた時点で即通報ですな。
・トオルが行方不明というご両親からの連絡で、ニューアサクサに駆け付けたチャックとアニス。周辺の人々はたのちい幻覚の中にいて皆虚ろな眼差し。浅草寺の扱いが雑じゃないのかコレ。
・トオルを探すチャックとアニスは、突然動き出した仁王像に襲われチャックが返り討ちにしたものの、トオルと遊んでいたへんなおじさんが現れアニスを拉致。おじさんはね、妖魔人ドロルだったんだよ。緒方賢一さんが怪演なんだよ。
・たのちい幻覚もドロルが仕掛けていたもので、人生楽しい方がいいじゃんか、と二次裏のとしあきみたいなことを云ってガム状のでっかいネバネバを吐き出してチャックを拘束して痛めつけます。エンジョーイアーンドエキサイティング!(何だと)
・ドロル無双の背後にフェルミナが控えており、彼女が張ったギルフィールドのせいで変身もできません。更にでっかいカエル妖魔獣を召喚。一体主人公は何をしているのかそれはアイキャッチの後で!
・なんとリョウは警察に直行し、バーガー署長にトオルを探すよう訴えてました。オレの税金で食わせてやってるんだから働けよということですね(えー)。探しに行くより先に公僕を頼るヒーローいいと思いますぜんぜんよくない。
・バーガー署長と押し問答してたら、油売ってるヒマはないわよとメモリーから連絡。この校長先生時々口が悪い。
・リョウが警察署から飛び出して、駐車中のパトを飛び越えてサンダーに乗るシーンがなんとなく好き。ああいう身軽さで“サイボーグ”の身体能力を示す演出いいですよね。
・浅草寺に駆け付けたリョウとサンダーのお陰でギルフィールドが破れ、3人はボーグゲットオン。カエル妖魔獣は瞬殺したものの、ドロルはずっと拘束していたトオルを連れて逃げてしまいます。
・アニスがバルテクターのセンサーでトオルを発見。その際アニスのバルテクターの耳の突起が上下する場面があるんですが、演出家のこだわりの差なのか、こういった細かい演出があったりなかったりするのが、ボーグマンの雑なところなんですよね。
・カエル妖魔獣が復活し、リョウとチャックがそっちに行ったせいで、単身トオルを助けに行くアニス。ドロルは毎日ずっと遊んで暮らせるから仲間になろうよとトオルを熱心に勧誘。こいつまさか…ショタコn(ゴクリ)。
・ゆかいな自宅警備員への誘いを絶対にノゥ! と突っぱねる辺り、トオルはかなり意志の強い子なのかなと思ったり。
・トオルくんを返してもらうわよ! とアニスが登場する場面は外連味があり、園田氏はこういう“お約束”をテンプレにしたかったんかなー。上手いことやれば戦闘場面が締まったかも知れませんが、以降そういった演出があまりなされなかったので、根岸監督がピンとこなかったのかも知れませんな。
・アニスとドロルの一騎打ちですが、結局バルテクターでの肉弾戦は控えめでソニックガン→バトルソーサー撃って撃って撃ちまくって火力こそ正義! でドロル撃退フェルミナ退散。もう本当なんで1クール目でこういうパターンからの脱却を考えてくれんかったのか。
・そして翌日(?)、トオルとボーグマン3人がほのぼのやってるところに乱堂が現れて玩具のバイクを返します。どーしても動かなかったそうです。イマドキの糞餓鬼なら腹いせにハードオフにでも売っぱらってそうで、乱堂のこの素直さは(いい意味で)昭和っぽいのではないでしょうか。未来の設定だけど。
・専用のカードキーを挿入しないとバイクは動かなかったのです、というオチ。余談ですが、当時のOUTのストーリーダイジェストによるとこういうプロットが考えられていたらしく。
骨董屋の店員しているダストジード…(ゴクリ)。ちょっと見たかった…かも…。山ちゃんのトーク力があればうっかり商売繁盛という寸法よヽ(´ー`)ノ
タグ:感想