チャック誕の企画でチャック×美姫の愛のメモリー()をやろうと準備進めてたんですが、めっちゃ長くなりそうなのとイマイチ頭の中でまとまってくれなかったので、ふたりのキーイベント回である17話感想に変更。今まで何度も云ってきましたが、17話はAパートの作画がしょっぱい以外は、ソツなくまとまってる良回なんですよ。加戸氏の丁寧な演出、Bパートの美姫愛にあふれた川筋作画は何度見ても心地良く、空気扱いされてるのが本当に勿体ない。ので今回みっちり語らせていただきます。
と云うか、この話の前の16話が会川節炸裂の超ほも回なので、チャック先生はほもじゃないよちゃんと恋人ができるよ! と視聴者にアピールしたかったのでしょうかんなわきゃーない。16話もいいエピなんですが、如何せんほもほもしすぎて恥ずかしくてなかなか採り上げられずにいます。せめて作監が本橋氏辺りだったら耐えられたかも試練。あの内容で池田作監はBL臭がしゅごすぎる。リョウがショートヘアのギャルにしか見えん(えー)。
「お互い第一印象は最悪でした」
・ケルベルスが紳士を襲う冒頭(語弊)。紳士はメガロシティの人気アミューズメントパークであるナイトメアシアターの支配人。しかし別に支配人を通さんでも、直接施設を乗っ取れば済んだんじゃないのん。16話の映画スタジオ乗っ取りといい、そこは段取りを踏むタイプだったんかケルちゃん。律儀だなケルちゃん。
・ケルちゃんは頭の脇に人面瘡があって、それと脳内会話してるんですな。きっと人間だった頃に友だちいなかったんやな。デザイン上の特徴付けは悪くなかっただけに、印象に残る活躍もなく退場したのは勿体ないです。この持て余し感はフェルミナでも改善されなかった訳で。三神官って結局ダストジードの露払いにしか見えなかったんですよね。
・異変を感じて現場に駆け付けたボーグマンチームですが、先にファントムスワットが到着しており妖魔に警告。カウントダウンって普通数字が減っていくもんじゃないの。いいけど。
・10秒後にきっちり支配人室に乗り込もうとする美姫を咎めるチャック。その後も美姫と押し問答してリョウに制止されますが、これ、従来ならチャックとリョウの役どころは逆なんですよね。16話も意固地になったのはチャックで、リョウが(腹を立てながらも)それを受け止める立ち位置だったのは、「熱血主人公」がまだ主流だった当時では珍しい関係だったのではないでしょうか。
・美姫が支配人にキズひとつ負わせる気はなかったのは後に明らかになりますが、なんせ言葉が足りないのでチャックを怒らせる一方なのでした。
・で、チャック先生ストレス発散でゲーセンでシューティングゲームやって新記録作ったら、隣の美女が速ニューレコード。振り向いた美女に一目惚れしたチャック先生でした。
めっちゃ楽しそう。
・桂美姫と名乗った美女とキャッキャしながらゲームを楽しむ訳ですが、それを学園ニュースのネタを探していたシンジとモーリーがパパラッチ。美姫がガチで楽しんでる様子が可愛い。
・15話でチャックはファントムスワットに顔バレしてるので、美姫の目的はチャックとの接触だったのは明らかですが、しかしチャックを具体的にどうしたかったのかは不明。ハニトラ仕掛けて利用しようと思ったのか、自分にケンカ売ってくる「ボーグマン」に興味を持ったのか。最初に視聴した当時は前者だと思ったんですが、ゲーセンでの様子を見る限り演技してるとも思えないんですよね…。
・目障りなボーグマンチームを大人しくさせるために、一番うるさいのと接触してみたらコロっと行きました、なチョロインだったということでしょうか。
・再会を約束してご機嫌で出勤したら文春砲(違う)が炸裂してたでござるの巻。うろたえてパパラッチシンジを追いかけるチャックを笑って見守るリョウとアニスという図は、ボーグマン3人の関係の変化をそれとなく示唆していたのでしょうか。まあシリーズ構成者がアニスこじらせて御破算にしちゃうんですけど。
・ゲーセン前で待ち合わせしてデートにGO。しかし超お嬢様がゲーセン前での待ち合わせにOKするってすごいですよね。美姫はおめかししてきてるのにチャックは普段通りという。作画の都合だからね仕方ないね。
・ナイトメアシアターを貸し切ったからそこにしましょうと、こともなげに云い切る財閥令嬢。それに驚きながらも、二人きりになれるんならいいかと特に引かないチャックがしゅごい。この時点で、チャックはうっすらと美姫の正体に気付いていたんでしょうか。
・あんな閑散としたアミューズメントパークでどう楽しむつもりだったのか。ハナっからチャック連れて調査する気マンマンだったから計画通りだったのか。さり気にチャックの腕を取っている辺り、もう落ちてたんじゃないの。
・とことこ歩いてたらトランプモチーフの人形たちに強襲され、とにかく美姫を守ろうとしたら彼女は逆襲に転じる女でした。
・倒した人形たちはナイトメアシアターの管理人を襲ったものと同じ、と呟いたチャックに頷いた美姫。案外もう隠す気なかったというか、ナイトメアシアターに連れ込んだ時点で目的達成してたのかなと。同行したからには役に立ってもらうつもりでいたら、思った以上に頼り甲斐があってキュンキュンしちゃったのかしら。
・チャック先生ネタで次弾を狙い、後を付けてきたモーリーとシンジですが、途中で飽きたのかモーリーはせっかくだからあたしたちも楽しみましょうよーとシンジを誘惑。だがシンジは知らない。モーリーは夏休みに行われるキャンプで国語の先生を落とす気でいたことを。まったくわるいおんなよのうヽ(´ー`)ノ
・キャッキャしてたらケルちゃんの罠に引っかかり以下略。シンジはそういう運命にあるみんな知ってるね。ちなみにケルちゃんは15話でもシンジを人質にしている。
・ここいらのある場面でコマ送りすれば、モーリーのぱんつ見れるらしいですがキャプりません。川筋作監は美姫>>モーリー>アニスな気がする。
・ナイトメアシアターの奥へと歩みを進めるチャックと美姫。美姫のふとした挙動がきっかけで、ふたりはお互いの正体を指摘し合います。ここの美姫がめっちゃ可愛いんですよ。
この表情の変化がイイ…。
・がっかりした様子とは裏腹に、アイコンタクトで意思疎通を図れるぐらいには信頼関係ができてしまっている二人。直後に現れた巨大な鎧人形を前に、さっくり変身したチャックの気合いの入り方、そして彼を見つめる美姫の表情からして、二人の心は決まっていたということでしょう。
・鎧人形を倒して更に奥に行ったらケルちゃん登場。シンジとモーリーを人質に、バルテクター外して跪けと要求。そこは美姫にも要求すべきだろう(何だと)。
・要求を呑んでバルテクターを外そうとするチャックですが、美姫はそれを制止。ケルちゃんの頭上にある巨大シャンデリアに発砲し、彼らを撃退します。ここで冒頭、チャックが非難した「ファントムスワットの乱暴なやり方」問題が浮上します。
・シンジとモーリーは、シャンデリアの隙間に入り込む位置にいたので無事でした。それは偶然ではなく、美姫が計算して撃ち落としたことにチャックは気が付きます。それ、狙ってできることなんですかね。大丈夫、ファントムスワットの隊長だよ! それどこのファミ通の攻略本?
・今回のことも今までの「乱暴なやり方」も、すべて一般人を傷つけないように徹底して配慮して行っていたことにチャックが気付きますが、美姫は何も語りません。この潔さは美姫にしかない魅力なんですが、以降はあまり触れられることがなかったのは、各脚本家のキャラ解釈の相違や、打ち切りが持ち上がってファントムスワットを掘り下げられなかったのが原因でしょうか。
・逃げたケルちゃんはナイトメアシアター自体を変貌させ、チャックと美姫を倒そうとします。建物そのものがアルケロンという妖魔獣に変えられていたのです。その蠢動で飛んできた何かの破片で美姫は怪我を負いますが、気遣ったチャックへの返答は「モーリーに怪我はないわ」。そら惚れるやろう。
・いい雰囲気になってたらリョウとアニスが到着。チャックは美姫と子供たちをリョウとアニスに託し、ソニックビーグル召喚してオレだけでやるぜ! と恋のパゥワー炸裂。単騎でアルケロンを倒します。で、誰が弁償するんですかね。桂財閥が何とかしてくれるんですかね。
今後の人間関係の変化を示していた? レイアウト。実際こうはいかなかったのですが。
・互いへの認識は変わったものの、美姫は打倒妖魔には組織の力が必要、と云い切り、ボーグマンチームと慣れ合う気はないことを表明。ファントムスワットに入るか全面的に任せるかの二択を突き付けて17話終了。本当はこの溝の深さをもっと描写していく予定だったのかしら。でも実際それをやってたら主題からズレたんじゃないかねえ。あまりいざこざをさせず、早期にデレさせて正解だったと思います。
・チャックと美姫の関係は、以降は波乱もなく着々とフラグを重ねていったものの、TVシリーズではプラトニックラブを貫いてるんですよ。信念ゆえにチャックと一線引いてしまい、ファントムスワットの限界を知らされボーグマンチームを認めざるを得なくなった24話で、やっとチャックに素直な態度を取るようになった訳で、進展するには尺が足りなくなってたんでしょう。
・リョウ×アニスといいシンジ×モーリーといい、カップルとしていい要素を備えているのにそれだけで終わったのも、ボーグマンの残念な点かも知れません。
・もしかしたら、いちばんカップル成立が自然だったのってバーガー署長×マリモ先生だったりする…?
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