我ながらけなしすぎだろうと書きながら思っていたので、頭が冷えた後で何回か書き直したり削ったりしました。これでも。それと、剣狼シリーズ肯定派の方がいらっしゃったら申し訳ないとも思っております。これでも。肯定派の方の感想も聞いてみたいんですけどねえ。たまに検索したりしてるんですが、(音楽以外)絶賛している文章にお目にかかったことがない。いやアニメVの読者レビューにありましたけど、読みやすいだけで納得できる内容ではなかったので…ゴニョゴニョ。
もうラストバトルのことを考えよう。そう思った矢先にうっかり入手した画像のアイテムのせいでそういう内容です。本当に申し訳ない。
奥で入手したのですが、落札直後に剣狼伝説のサントラ全部アマゾンミュージックの有料サービスで聴けることを知ってアチャー(ノ∀`)だったんですが、あの御仁が何か寄稿している匂いがプンプンしていたので、私的に剣狼最大の謎である「ロムの死」について云い訳のひとつでも残しているのではと、それなら元は取れるかなーと到着を楽しみに待った訳です。あと園田氏が手掛けた挿入歌の歌詞をちゃんと見てみたかったというのもあります。
予想通り、コラムが載っていたので損はしませんでした。羽原氏のイラストも良かったし。
ご覧ください。この当時既にアニメ業界で中堅以上の地位にあったシナリオライターの文章です。
これはひどい!
さんはい!
こ れ は ひ ど い !
ボーグマンのサントラの寄稿文という前科があったのでさほど驚きはありませんでしたが、あまりにも稚拙な文章に開いた口が塞がりませんでした。素直に疑問なのですが、園田氏は当時まだ四百字詰め原稿用紙を利用していたのか、ワープロ導入していたのかどっちなんでしょう。ワープロ使っててこのひらがな率だとしたら、失礼ながら漢字の候補一覧の開き方を知らなかったんだろうかとすら。原稿用紙だとしたら、晩年の栗本薫女史のように意図的にひらがなで字数稼ぎしていたのか。あの女史は
要素の抽出もひどい。マイナーバンドのサクセスの例えはそんな長文いる? かつてゲーム雑誌の編集部で、わたしにライティングを教えて下さった上司にこんな文章見せたら、無駄しかねえじゃんかもっと要素を絞れよとけちょんけちょんで全リテイク一択でしたよ。
剣狼三部作に対する各コメントですが、ワタクシ1は速水声のロリコンと女子高生の着ぐるみを着た園田氏の一人芝居にしか見えませんでした。退屈な日常を変えるのは自分自身、なんて既に手垢のついたテーマで、視聴者的には分かっとるわ! だったんじゃないですかねえ。というか、視聴対象となるおっきなおともだちはオタクという時点で楽しみを得ていた訳で、釈迦に説法だったんじゃないの。それより当時は「ムー」か「マヤ」の熱心な読者だったんですか?
2はロムとレイナの「兄妹の絆」を描きたかったことまでは分かります。しかし「ロム(兄)の強さの源はレイナ(妹)」にお、おぅ…? となったファンは多かったんじゃないでしょうか。クロノスのロムの強さはキライの教育と修業に基づいた強靭な信念と正義感にあり、可愛い妹を守りたいというミニマムな意志でハイリピードを手にしてきた訳ではないと思うんですけど、もっかいクロノス見直せそうしたら納得できるから案件でしょうか。いやーロムはただのシスコンですよ? と云われたようで不愉快でした。ストーリーは3部作の中でいちばんマトモだったんですけどね。レイナの金魚のフンみたいなおっぱい2人組はどうでも良かったですけど。
で、3ですがもう嫌気がさすぐらいにツッコミどころしか浮かびません。見事な位にレイナのことしか記述がなく、ロム死亡にまったく触れてないのがなんともひきょうきわまりない!(武神流39代目自重)ネタバレ回避の云い訳は通じません何故ならストーリー紹介ページでしっかりバラしているからです。
レイナは兄が死ななければ自立できないポンコツ娘なんですか? レイナのお守り役だったジェットドリルジムの3人は一応健在な訳で、それなら彼らも退場させるべきだったんじゃないですか? プロットを詰めれば回避できたはずなのに、何が何でもレイナのためにロムを(この世界での死を以て)退場させないと駄目だ、と思い込んでいたんじゃないですか? それ以前に伏線ってご存知?
何がいけないって、スタッフにとって「ロム・ストール」が“その程度”の存在だったことじゃないでしょうか。クロノスで幾度も死線を潜り抜け、己が住まう惑星だけでなく宇宙の平和のために戦い抜こうとしたヒーローを、ただのシスコン恋愛脳な“ロム兄さん”として最期を迎えさせてしまった。少なくとも、ロム兄さんを心の支えにしていた女性ファンに配慮する神経はなかったんでしょうね。
そんなやるせなさを覚える反面、この歌詞でちょっと拍子抜けしてみたり。
「はるかな旅路へ、きみと」と「想(おもい)」は園田氏の作詞です。
歌詞の内容から、少なくとも園田氏がいちばんロム×レイナのカプ厨だったことは確信できました。作中でも「死んだ訳ではなくどこかで必ずまた会える」的な発言を強調していたことからも、剣狼三部作の「次」でフォローするつもりでいたと解釈できるのではないかと。要望が多ければ「ロム復活」も視野に入れたんじゃないでしょうか。
園田氏も他スタッフも「ロムを殺した」自覚は本当になく、剣狼3リリース後に羽原氏が雑誌等で「ロムは死んだ訳ではない」と主張していたのは、弁明ではなく素で「彼はレイナとはすぐに会えない世界に旅立っただけで、いつか必ず再会してその時は兄妹ではなく恋人として結ばれる」としていたんでしょう。
ロムとレイナがカップルになるお膳立てを整えて「あげた」のに、なぜファンは怒っているのだろう? と困惑していたのだとしたら腑に落ちます。ただ、羽原氏が矢面に立ってファンに対応したのに対して、園田氏はダマテン決め込んだのはいただけませんけど。
結局剣狼シリーズ以降、レイナが再登場したのは剣狼とは縁遠いライトニングトラップで、それを最後にレイナは表舞台から姿を消したキャラクターとなりましたが、ああいう番外編しか出せなかったのは、剣狼でモチベを使い果たしてしまったんでしょうか。なんとなくですが、アニスというレイナ以上の可能性を秘めたコンテンツの登場も関係していたんじゃないかと思ったりします。レイナという“守られるヒロイン”の限界を感じ、剣狼3で彼女を独り立ちさせた後は「第二のレイナ」アニスに移行しようとしていたのかなと。
という内容でした。ではリョウ誕の準備続けます。