もうすぐジリオン31周年ですね早いですね。呑気ですよねここジリオンブログなのにすいません。という訳で1番リピートしたと云う割に、なかなか感想を書かなかった21話を語るわよーヽ(´ー`)ノ
21話はタツノコ作品でおなじみの小山高男氏唯一のシナリオ回で、本編でもかなり浮いたはっちゃけ回です。演出も作画もエピソードの主役であるチャンプいじりに全力投球しており、個人的には高松信司監督作品で時々垣間見えた狂気と同じ匂いを感じた次第。高松勇者3部作でさえ90年代だというのに、こういったウィットがアニメに浸透しきっていない87年に、こんな「真面目にバカをやる」エピソードに挑戦していたのはすごいことだと思います。この狂気の演出に正面から応えた井上和彦氏の演技がまたノリノリで素晴らしい。
・冒頭。すわアップルのシャワーシーンか!? とブラウン管の前で前のめりになった男性視聴者をあざ笑うかのように、マッパのチャンプ(黒いフェイスパックのオプション付き)現る。もうこの時点でキチガイじみている。
・それまではオーソドックスなフェミニストで、基本的にはちょっとキザでクールな軍人として描かれていたチャンプが「女にモテる」ことにアイデンティティを見出しているナルシストに肉付けされており、1回こっきりの参加である小山氏のキャラ解釈をよくスタッフが容認したなあ。
・JJはセシルの等身大フィギュアなんか持ってたのかと空目しましたがポスターだったのか。フィギュアだとオリエント工業になっちゃうでしょ!(止めなさい)
・チャンプにちょっとからかわれただけで復讐の鬼と化すJJがこわい。どれぐらいこわいかというと、この後延々と悪戯グッズの入った偽装プレゼントを山ほど作る執念を見せるぐらいにはこわい。その間ずっとチャンプのことを考えていたのかと思うと
・チャンプとJJの掛け合いで、チャンプのデコが非常に広いという設定をわざわざ本編終盤で蒸し返す嫌なスタッフである。
・一方ノーザサイドでは(自称)宇宙一のスナイパー・バルガリさん登場。一見いかにもノーザの百戦錬磨の戦士という風貌ですが、宇宙一です!!!11!!! とアドミス様にけおった時点でキナ臭さが漂ったのだった。
・郵便のマークってマリスでも〒なんや…。あれ? あの手紙に疑問も持たず、JJにほいっと渡したデイブにも後半のあの展開の責任はあるんじゃ?
・ホワイトナッツは公に知られてないのにチャンプ宛にプレゼントが届くのはおかしい、とツッコミを入れるアップルがこの回の常識担当。彼女がいなかったら世界は狂気に満ちていたところである。それだけオレがモテるから(ドヤァ)で済ましたチャンプはマリスの命運を背負うスナイパーです。大丈夫なのかマリス大丈夫でした。
・プレゼントのびっくり箱の顔がマジモンにぶっさいくで、これ作監の水村氏が大真面目にデザインして原画も念入りに修正したんでしょうか。アホとちゃうかちょっと(※褒めてます)。
・マリスにもスイカがあるのはともかく、スイカがそんなに嬉しいのかチャンプ。マリスでは高級品だったりするのか。JJ破産じゃないのか。
・スイカ爆弾抱えての爆走チャンプの高品質の演出と作画の無駄使いっぷりが最高にキチガイである。チャンプはこの回まで(一応)ニの線を守っていたのに、ここでもう止めて! チャンプの顔面偏差値はゼロよ! というぐらいまで崩壊。とばっちりのデイブかわいそう…。ドサマギでチラリしたエイミのぱんつは当時話題にならなかったんだろうか。
・高級レストランの招待券入りラブレターに綴られた愛の文句と、今なら壇蜜で例えられそうなセクシーな女性の写真を、全部こいつが大真面目にあなたのミドリより(はぁと)と仕掛けたのかと思うと耐えられない。宇宙一のスナイパー半端ねえ。
・実はこのエピソード、JJとバルガリという2人の男が周到な準備の上に「チャンプを罠に陥れる」ドラマでもあるんですよねえ。そこがリンクした瞬間から、いつものジリオンのノリに戻るのがお見事。
・バルガリさんの狙撃術とビル(の中の人々)というホワイトナッツ側に不利な状況を、JJがトライチャージャーでバルガリさんにカミカゼアタックという思いつきで打開。JJが内包しているこういう“不確定要素”がジリオンという作品のキモなんですよね。
・しかし途中でJJの悪戯なのをアップルから聞いてあえてそれに乗り、さらにノーザにハメられたことを察知して即対応できるチャンプの柔軟性がしゅごい。Aパートでさんざん顔芸やらされた分、タキシードでジリオンを構える姿がめっちゃカッコよく描かれてますな。
・クライマックスのバルガリさんとチャンプの撃ち合い対決は燃える。バルガリさん宇宙一のプライド故か、あのリックスでも卑怯上等だったのにそういうことはせずにチャンプと対峙したので、JJの加勢がちょっとズルに見えてしまったり。ここで退場するには惜しいキャラでしたが、あの面白さは一発キャラならではですよね。
・そしてオチ。マドンナちゃんなる女性からラブレターで呼び出されたJJを待っていたのは身長178センチのパツキン大女であった。ベンチで座っている姿でちっとは疑問に思えよ。
・この大女の何がひどいって、冒頭のシャワーシーンではそんなもん描かれてなかったのにここではしっかりスネ毛が描かれていたことである。
そこは手を抜かずにしっかり剃ってこその女装ではないのかねチャンプさん(あっ…)。
・誰もいないセントラルパークの片隅・(女装の)男子とスーツ姿の男子・二人っきり! 何も起きないはずがなく…! あの後マドンナちゃんの愛()に応えてやさしくしたんだよねJJ! DT卒業だよやったね!(死体蹴り)
以上、4/1の更新でした!ヽ(´ー`)ノ
ここまでお付き合い下さった皆様ありがとうございます。書いてて楽しかったですが、さすがにボーグマンで書いてるようにはいかなかったですねー。